管理栄養士 過去問
第39回(2025年)
問200 (午後の部 問103)

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問題

管理栄養士試験 第39回(2025年) 問200(午後の部 問103) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

K県健康増進課の管理栄養士である。K県では、全国に比べて、男女ともに脳血管疾患と虚血性心疾患の年齢調整死亡率が高い。また、K県では、全国に比べて、男女ともに20歳以上の野菜摂取量の年齢調整平均値が低く、食塩摂取量の年齢調整平均値が高い。

県内のA大学は、県の協力のもと、20歳以上の県民を対象に前向きコホート研究を実施してきた。食塩および野菜の摂取量に関して、高血圧症、脂質異常症、糖尿病の罹患の相対危険を算出したところ、表の結果を得た。この結果を踏まえ、K県民の食事改善に向けたポピュレーションアプロ―チを実施することになった。具体的内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
問題文の画像
  • K県内のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、外食店に協力してもらい、野菜の多い料理を販売・提供してもらう。
  • A大学の学生を対象とし、減塩のための標語コンテストを実施し、入選作品を広報に掲載する。
  • K県の県立病院の受診者を対象に、野菜摂取量増加と減塩の重要性が書かれたチラシを配布する。
  • 多くのK県民が利用する駅構内とバス停に、野菜摂取量増加と減塩の重要性に関するポスターを掲示する。

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この過去問の解説 (3件)

01

ポピュレーションアプローチとは、集団全体を対象とし、健康増進や疾病予防に取り組むアプローチのことを言います。

選択肢1. K県内のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、外食店に協力してもらい、野菜の多い料理を販売・提供してもらう。

✕ 不正解です。

K県内のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、外食店に協力してもらうことはポピュレーションアプローチとなりますが、野菜摂取量のみに着目した施策となっており、減塩に対するアプローチが不足しています。

選択肢2. A大学の学生を対象とし、減塩のための標語コンテストを実施し、入選作品を広報に掲載する。

✕ 不正解です。

A大学の学生のみを対象としたアプローチであり、ポピュレーションアプローチではありません。

選択肢3. K県の県立病院の受診者を対象に、野菜摂取量増加と減塩の重要性が書かれたチラシを配布する。

✕ 不正解です。

県立病院の受診者のみを対象としており、ポピュレーションアプローチではありません。

選択肢4. 多くのK県民が利用する駅構内とバス停に、野菜摂取量増加と減塩の重要性に関するポスターを掲示する。

○ 正解です。

不特定多数の人が利用する公共交通機関でのアプローチはポピュレーションアプローチにあたります。さらに、野菜摂取量・塩分摂取量の両方へのアプローチができるポスターを検討しており、適切です。

参考になった数7

02

食塩多め・野菜不足という県全体の課題に対しては、特定の人だけでなく広く住民全体に働きかけるポピュレーションアプローチが重要です。

特に、情報を広く周知して意識を底上げする施策は、多くの住民の行動変容につながる基盤づくりとなります。

選択肢1. K県内のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、外食店に協力してもらい、野菜の多い料理を販売・提供してもらう。

×不正解です

環境整備として有効ですが、県全体への周知という点では影響範囲が限定的です。

選択肢2. A大学の学生を対象とし、減塩のための標語コンテストを実施し、入選作品を広報に掲載する。

×不正解です

対象がA大学の学生と限定的で、県民全体へのアプローチにはなりません。

選択肢3. K県の県立病院の受診者を対象に、野菜摂取量増加と減塩の重要性が書かれたチラシを配布する。

×不正解です

対象が病院利用者に限られます。

全住民への普及効果は弱く、行動変容につながる基盤づくりにはなりません。

選択肢4. 多くのK県民が利用する駅構内とバス停に、野菜摂取量増加と減塩の重要性に関するポスターを掲示する。

正解です

駅構内やバス停は多くの県民の目に触れる場所であり、野菜摂取量増加と減塩の重要性を広く周知できるため、ポピュレーションアプローチとして最も適切です。

まとめ

ポピュレーションアプローチでは、県民全体に一斉に情報を届け、行動変容の下地をつくることが重要です。

駅やバス停など、多くの人が利用する場所での掲示は、最も広く効果的にメッセージを伝えられる手段です。

参考になった数1

03

「多くのK県民が利用する駅構内とバス停に、野菜摂取量増加と減塩の重要性に関するポスターを掲示する。」が最も適当です。
理由は、ポピュレーションアプローチは県民全体に一斉に届く施策を優先し、広い到達範囲と反復露出で行動変容の土台を作ることが大切だからです。

交通結節点での掲示は、年齢や職業に関わらず多くの人に同じメッセージを届けやすい方法です。

選択肢1. K県内のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、外食店に協力してもらい、野菜の多い料理を販売・提供してもらう。

環境整備として有効ですが、事業者間での温度差や実施範囲の偏りが生じやすく、全県一斉の到達性という点ではポスターに劣ります。

中長期で並行実施すると効果が高まりますが、まずは全体周知の基盤づくりが先です。

選択肢2. A大学の学生を対象とし、減塩のための標語コンテストを実施し、入選作品を広報に掲載する。

対象が学生という一部層に限られ、県民全体への波及は限定的です。

啓発素材の作成には役立ちますが、優先度は低めです。

選択肢3. K県の県立病院の受診者を対象に、野菜摂取量増加と減塩の重要性が書かれたチラシを配布する。

病院受診者という限定された集団にしか届きません。

情報提供としては有用でも、全県的な到達性と反復露出は確保しづらいです。

選択肢4. 多くのK県民が利用する駅構内とバス停に、野菜摂取量増加と減塩の重要性に関するポスターを掲示する。

県民の多くが日常的に目にする場所で、野菜を増やす・減塩という二つの重点を同時に周知できます。

コスト効率が良く、短期間で広範囲に浸透させやすい点が強みです。

まとめ

本設問のポイントは、県民全体に広く・同時に届く施策を選ぶことです。

まず交通結節点での継続掲示で基盤的な周知を行い、次に店舗・外食での品揃え改善(環境整備)を重ねると、メッセージ+選びやすい環境が揃い、行動変容につながりやすくなります。

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