管理栄養士 過去問
第39回
問60 (午前の部 問60)
問題文
食品の加工法に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
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問題
管理栄養士試験 第39回 問60(午前の部 問60) (訂正依頼・報告はこちら)
食品の加工法に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
- ブランチングは、紅茶製造における茶葉の発酵に用いられる。
- 電気透析は、食塩の製造に用いられる。
- 噴霧乾燥は、するめの製造に用いられる。
- 逆浸透は、ビール製造における酵母の除去に用いられる。
- 水素添加は、バターの製造に用いられる。
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この過去問の解説 (3件)
01
食品加工とは、保存性や風味、安全性等を向上させ高めるために、原材料や食品に手を加えることを言います。
加熱や発酵、乾燥等のプロセスのことを指します。
不正解です。
ブランチングは、野菜の冷凍保存前に行われる短時間加熱処理です。野菜の酵素の不活性化が目的で、これにより褐変や変質を防ぎます。
正解です。
電気透析は、食塩製造に用いられます。
不正解です。
噴霧乾燥は、液状の食品を霧にし、高温の熱風の中で乾燥させる手法です。インスタントコーヒーや脱脂粉乳等の製造に利用されます。
不正解です。
逆浸透法(RO法)は、食品の成分分離や水の蒸留塔、様々な場面で用いられます。
ビール製造時の酵母除去には、濾過と熱処理により行われます。
不正解です。
水素添加は油脂の生成に用いられる製法ですが、バターの製造には用いられません。マーガリンやショートニング等、いわゆるトランス脂肪酸を多く含むとされる油脂の製造方法です。
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02
選択肢「電気透析は、食塩の製造に用いられる。」が正解です。電気透析はイオン交換膜を使って海水中のナトリウムイオンと塩化物イオンを移動させ、塩分を濃縮する方法で、製塩工程に利用されます。ほかの選択肢は、加工法の用途が実情と合っていません。
ブランチングは野菜の酵素失活や色・風味の保持のために熱湯や蒸気で短時間加熱する操作です。紅茶は萎凋→揉捻→酸化発酵→乾燥が基本で、ブランチングは用いません。不適当です。
電気透析はイオン交換膜と電場で塩分を選択的に移動・濃縮し、濃いかん水を得る工程に使われます。製塩の有効な前処理・濃縮法として知られています。適当です。
噴霧乾燥は液体(乳・コーヒー抽出液など)を霧状にして熱風で瞬時に粉末化する方法です。するめはイカを成形して風乾・温風乾燥するため、噴霧乾燥は使いません。不適当です。
逆浸透(RO)は水分子まで除く超精密分離で、溶質まで影響しやすく、ビールの風味成分も除去してしまいます。酵母除去は珪藻土ろ過や限外・精密ろ過(マイクロフィルトレーション)が一般的です。不適当です。
水素添加は植物油を固めて硬化油(マーガリン・ショートニング)を作る技術です。バターは生クリームを撹拌して乳脂肪を分離する製品で、水素添加は行いません。不適当です。
加工法の対応は次の整理で覚えやすいです。
電気透析=塩分の濃縮(製塩・脱塩)
噴霧乾燥=液体→粉末
逆浸透=極めて細かい分離で水分子レベル
ブランチング=酵素失活の下処理
水素添加=植物油の硬化(マーガリン等)
用途の対象(液体か固体か)と、分離・濃縮・失活・硬化のどの目的かを意識すると、選択肢の見極めがしやすくなります。
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03
食品加工では、食材の味や栄養価を引き出し、安全性を確保するための必要な工程です。
どの方法が何のためにされているのか覚えておきましょう。
不正解です。
ブランチングは、野菜の冷凍保存前に行われる短時間加熱処理です。
正解です。
電気透析は、食塩製造に用いられます。
不正解です。
噴霧乾燥は、インスタントコーヒーや脱脂粉乳等の製造に用いられます。
不正解です。
逆浸透法(RO法)は、生産される食品の品質を確保するために、原料水をろ過することです。
不正解です。
水素添加はマーガリンなどのトランス脂肪酸を多く含むとされる油脂の製造方法です。
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