管理栄養士 過去問
第39回(2025年)
問125 (午後の部 問28)

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問題

管理栄養士試験 第39回(2025年) 問125(午後の部 問28) (訂正依頼・報告はこちら)

75歳、女性。心不全。軽度の身体活動で呼吸苦があり、状態が悪化して入院となった。浮腫も認められ、利尿薬の投与が開始された。身長150cm、体重45kg、BMI20.0kg/m2。空腹時の血液検査値は、ナトリウム135mEq/L、カリウム4.0mEq/L、クレアチニン0.6mg/dL。かろうじて経口摂取ができている。この患者の1日当たりの目標栄養量として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • エネルギーは、1,600kcalとする。
  • たんぱく質は、60gとする。
  • 食塩は、3gとする。
  • 水分は、2,000mLとする。

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この過去問の解説 (2件)

01

心不全患者の栄養管理についての問題です。塩分制限(6g/日以下)と、バランスの良い食事が基本となります。水分制限は、体水分貯留の程度や利尿剤の使用有無等によって変わります。

選択肢1. エネルギーは、1,600kcalとする。

不正解です。

必要エネルギー量は、標準体重kg×25~30Kcal/日に設定します。計算より約1240~1480Kcal/日となります。

選択肢2. たんぱく質は、60gとする。

正解です。

必要たんぱく質量は、標準体重kg×1.0~1.2g/日とします。計算より約50~60g/日となります。

選択肢3. 食塩は、3gとする。

不正解です。

塩分制限は必要ですが6g/日以下のコントロールとし、過度な制限は必要ありません。

選択肢4. 水分は、2,000mLとする。

不正解です。

心不全患者ではしばしば水分制限が必要となることがありますが、この設問では利尿剤の投与が開始されており、食事摂取量も十分でないことを考慮すると脱水リスクが高くなるため、水分制限は行いません。

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02

「たんぱく質は、60gとする。」が最も適切です。

体重45kgの高齢心不全患者では、1.1〜1.4g/kg体重/日程度のたんぱく質を確保して筋量低下やサルコペニアを防ぐことが重要で、60g/日(=1.3g/kg/日)はこの目安に合います。

選択肢1. エネルギーは、1,600kcalとする。

体重45kgに対して25〜30kcal/kg/日が一般的な目安です。

これは約1,100〜1,350kcal/日に相当します。

1,600kcal(=35kcal/kg/日)はやや多めで、食欲低下で経口がやっとの状況では達成しにくく、体液貯留がある時期に無理して増やす設定は適切とは言いにくいです。

選択肢2. たんぱく質は、60gとする。

適切です。

高齢の心不全では異化亢進と筋量低下のリスクが高く、1.1〜1.4g/kg/日のたんぱく質確保が推奨されます。

60g/日(=約1.3g/kg/日)で、利尿薬使用時の栄養低下予防にも役立ちます。

選択肢3. 食塩は、3gとする。

厳しすぎます。

心不全の食塩目標は一般に6g/日未満(病状により5g/日未満)です。

今回はNa 135mEq/Lとやや低めで利尿薬も開始されているため、過度の減塩は低ナトリウム血症を助長するおそれがあります。

まずは6g/日未満程度が妥当です。

選択肢4. 水分は、2,000mLとする。

入院時で浮腫あり・Na 135mEq/Lという状況では、一般に1,000〜1,500mL/日程度の制限を考えます。

2,000mL/日はやや多めで、うっ血の悪化につながる可能性があります(病状が落ち着けば緩和を検討)。

まとめ

急性増悪期の心不全では、エネルギーは25〜30kcal/kg/日を目安に無理なくたんぱく質は1.1〜1.4g/kg/日で筋量維持を優先します。

食塩は過度に厳しくせず(おおむね6g/日未満)水分は1,000〜1,500mL/日を検討します。

今回は、たんぱく質60g/日が最も適切な目標でした。

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