管理栄養士 過去問
第39回(2025年)
問127 (午後の部 問30)

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問題

管理栄養士試験 第39回(2025年) 問127(午後の部 問30) (訂正依頼・報告はこちら)

62歳、男性。無職。糖尿病腎症。身長165cm、体重63kg、目標体重60kg。血圧148/92mmHg。空腹時の血液検査値は、血糖151mg/dL、HbA1c8.4%、尿素窒素38mg/dL、クレアチニン1.3mg/dL、eGFR45mL/分/1.73m2、カリウム5.7mEq/L。尿アルブミン/クレアチニン比350mg/gCr。この患者の1日当たりの目標栄養量として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • エネルギーは、2,200kcalとする。
  • たんぱく質は、30gとする。
  • 脂肪は、20gとする。
  • 食塩は、7.5gとする。
  • カリウムは、1,800mgとする。

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この過去問の解説 (2件)

01

糖尿病性腎症の栄養管理に関する問題です。eGFR45mL/分/1.73m2より、この患者は腎症3期相当と予測されます。

選択肢1. エネルギーは、2,200kcalとする。

不正解です。

設問の患者は過体重・低体重はないため、腎症3期の栄養管理に準じると、必要エネルギー量は目標体重(標準体重)kg×25~30Kcal/日とします。

計算より1500~1800Kcal/日となります。

選択肢2. たんぱく質は、30gとする。

不正解です。

腎症3期の食事療法では、たんぱく質摂取量は標準体重kgあたり0.8~1.0g /日とします。

計算より48~60g/日となります。

選択肢3. 脂肪は、20gとする。

不正解です。

1600Kcal・たんぱく質60gとすると、P比は15%です。糖質量・脂質量はガイドラインにて厳密な数値は提言されていませんが、仮にC比を55%と設定すると、F比は30%となります。1600Kcal×0.3(30%)÷9Kcal=53g より、脂質は50g前後が目標値となります。

選択肢4. 食塩は、7.5gとする。

不正解です。

塩分は6g/日以下に制限します。

選択肢5. カリウムは、1,800mgとする。

正解です。

腎症3期において高K血症がある場合は、カリウム2,000mg/日以下に制限します。

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02

「カリウムは、1,800mgとする。」が最も適切です。

血清カリウムが5.7mEq/Lと高く、CKD(eGFR45)でもあるため、カリウムは概ね1,500〜2,000mg/日に抑える目標が必要です。

高カリウム血症の是正が優先度の高い課題です。

選択肢1. エネルギーは、2,200kcalとする。

目標体重60kgに対して、一般的な目安は25〜30kcal/kg/日(約1,500〜1,800kcal)です。

2,200kcal(約37kcal/kg)は多く、体重減量目標とも合いません。

選択肢2. たんぱく質は、30gとする。

低すぎます。

保存期の糖尿病腎症では約0.8g/kg/日が目安です。

目標体重60kgなら約48g/日が基準で、30g/日は低栄養や筋量低下のリスクがあります。

選択肢3. 脂肪は、20gとする。

極端に少ない設定です。

エネルギー配分として脂質は20〜30%エネルギーが目安で、飽和脂肪酸を減らし不飽和脂肪酸へ)を整えることが大切です。

選択肢4. 食塩は、7.5gとする。

緩すぎます。

CKDかつ高血圧では6g/日未満が目標とされます。

7.5g/日では血圧・蛋白尿の改善効果が不十分です。

選択肢5. カリウムは、1,800mgとする。

適切です。

高カリウム血症があるため1,500〜2,000mg/日程度のカリウム制限を行います。

野菜・いも類は下ゆでや細切りでのゆでこぼしを用い、果物・果汁、トマト製品、豆類、海藻の量に注意します。

カリウム添加の減塩塩(K塩)は避けます。

まとめ

本症例の食事療法の柱は、適正エネルギー(25〜30kcal/kg/日)たんぱく質約0.8g/kg/日食塩6g/日未満、そして今回最優先のカリウム制限(1.5〜2.0g/日)です。

まずはカリウム1,800mg/日を守れる献立・調理法を整え、そのうえで血圧・血糖の管理につながる減塩と栄養バランスを進めていきます。

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