管理栄養士 過去問
第39回(2025年)
問128 (午後の部 問31)

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問題

管理栄養士試験 第39回(2025年) 問128(午後の部 問31) (訂正依頼・報告はこちら)

腎疾患の病態および栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 一次性ネフローゼ症候群では、LDLコレステロール値が低下する。
  • 急性腎障害(AKI)では、血清クレアチニン値が低下する。
  • 微小変化型ネフローゼ症候群では、たんぱく質摂取量を0.8g/kg標準体重/日とする。
  • 急性糸球体腎炎の乏尿期では、食塩を5g/日とする。
  • 腹膜透析では、食事のエネルギー量は、目標エネルギー量から、腹膜吸収ブドウ糖のエネルギー分を差し引いて求める。

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この過去問の解説 (2件)

01

様々な腎疾患の病態と、それに対する栄養管理について理解する必要があります。

尿量が1日400ml以下になると乏尿と言われます。乏尿期は腎不全の初期症状として現れます。

選択肢1. 一次性ネフローゼ症候群では、LDLコレステロール値が低下する。

不正解です。

一次性ネフローゼ症候群では、高LDLコレステロール血症が見られます。

選択肢2. 急性腎障害(AKI)では、血清クレアチニン値が低下する。

不正解です。

急性腎障害(AKI)では、血清クレアチニン値は上昇します。

選択肢3. 微小変化型ネフローゼ症候群では、たんぱく質摂取量を0.8g/kg標準体重/日とする。

不正解です。

微小変化型ネフローゼ症候群では、たんぱく質摂取量は1.0~1.1g/kg標準体重に設定します。

選択肢4. 急性糸球体腎炎の乏尿期では、食塩を5g/日とする。

不正解です。

急性糸球体腎炎の乏尿期には、食塩を3g/日に制限します。

選択肢5. 腹膜透析では、食事のエネルギー量は、目標エネルギー量から、腹膜吸収ブドウ糖のエネルギー分を差し引いて求める。

正解です。

腹膜透析では標準体重kg×30~35Kcal/日を基準とし、透析液に含まれるブドウ糖のエネルギー分を差し引きます。

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02

「腹膜透析では、食事のエネルギー量は、目標エネルギー量から、腹膜吸収ブドウ糖のエネルギー分を差し引いて求める。」が最も適当です。

腹膜透析では透析液中のブドウ糖が体内に吸収されてエネルギー源になるため、「総必要エネルギー=食事由来+腹膜からの吸収分」となります。

したがって食事でとる量はその分を差し引いて設定します。

選択肢1. 一次性ネフローゼ症候群では、LDLコレステロール値が低下する。

誤りです。

ネフローゼ症候群では低アルブミン血症を代償する肝での合成亢進によりLDLコレステロールは上昇しやすいです。

「低下する」は逆です。

選択肢2. 急性腎障害(AKI)では、血清クレアチニン値が低下する。

誤りです。

AKIでは糸球体ろ過量が急低下するため、血清クレアチニンは上昇します。

選択肢3. 微小変化型ネフローゼ症候群では、たんぱく質摂取量を0.8g/kg標準体重/日とする。

不適切です。

ネフローゼ症候群では過剰なたんぱく質は腎負荷となる一方、低栄養も避ける必要があり、一般に0.8〜1.0g/kg/日程度を個別の状態に合わせて設定します。

「一律に0.8g/kg/日」とは限りません。

選択肢4. 急性糸球体腎炎の乏尿期では、食塩を5g/日とする。

不適切です。

乏尿期は浮腫・高血圧を悪化させないため厳しめの食塩制限(しばしば5g/日未満、場合により2g/日程度)が求められます。

「5g/日とする」と固定的に示すのは緩い場合があるため適当ではありません。

選択肢5. 腹膜透析では、食事のエネルギー量は、目標エネルギー量から、腹膜吸収ブドウ糖のエネルギー分を差し引いて求める。

適切です。

透析液から100〜数百kcal/日程度が吸収されることがあり、その分を差し引いて食事エネルギーを設定しないと過剰摂取や体重増加につながります。

まとめ

腎疾患の栄養は、病態に応じた調整が基本です。

 

ネフローゼ症候群:

LDL上昇たんぱく質は0.8〜1.0g/kg/日目安で過不足を避ける

 

急性腎障害:

Cr上昇水分・電解質と栄養は病状に応じた段階管理

 

急性糸球体腎炎(乏尿期):

厳しめ減塩+水分制限

 

腹膜透析:

透析液由来のエネルギーを差し引いて食事エネルギーを決める


この整理で、設問の正しい組合せを判断しやすくなります。

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