管理栄養士 過去問
第39回(2025年)
問168 (午後の部 問71)

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問題

管理栄養士試験 第39回(2025年) 問168(午後の部 問71) (訂正依頼・報告はこちら)

給食施設において、鮭のムニエル(付け合わせ:トマト)を調理した。各調理工程における衛生管理上の問題とその際の対応に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 鮭の検収時の温度が8℃であったため、急速冷却した。
  • トマトの殺菌用の次亜塩素酸ナトリウム溶液の濃度が20mg/Lであったため、殺菌時間を5分間から15分間に延長した。
  • 消毒済みのトマトを魚用のバットで保管したため、トマトの細菌検査を実施した。
  • 鮭の加熱調理時の中心温度が70℃であったため、75℃以上になるまで加熱を続け1分間維持した。
  • 鮭のムニエルを保温するウォーマーの温度が50℃であったため、鮭をスチームコンベクションオーブンで再加熱した。

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この過去問の解説 (3件)

01

大量調理施設衛生管理マニュアルにおける、食中毒予防のための衛生管理についての設問です。

大量調理マニュアルは1回300食以上または1日750食以上を提供する施設に適用すると定められてはいますが、HACCPの概念に基づいた食中毒予防のためのマニュアルであることを考えると、

給食運営に関わる者としては詳細な数値まで正しく把握をしておく必要性があります。

選択肢1. 鮭の検収時の温度が8℃であったため、急速冷却した。

✕ 不正解です。

加熱用魚介類の検収時の管理温度は10℃以下とされており、急速冷却の必要性はありません。

生食の場合は5℃以下の納品・管理が必要です。

選択肢2. トマトの殺菌用の次亜塩素酸ナトリウム溶液の濃度が20mg/Lであったため、殺菌時間を5分間から15分間に延長した。

✕ 不正解です。

大量調理マニュアルでは、生野菜の次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌について、50ppmから200ppmの次亜塩素酸ナトリウム溶液に5〜10分浸漬することと推奨されています。(50ppm=50mg/L、200ppm=200mg/L)

 

次亜塩素酸ナトリウム濃度が薄い場合は浸漬時間を延長することも推奨されていますが、あくまで規定濃度内での調整です。

上述の通り食品衛生法では50ppm〜200ppmと推奨されているため、次亜塩素酸ナトリウムを追加し濃度を高めるほうが良いでしょう。

選択肢3. 消毒済みのトマトを魚用のバットで保管したため、トマトの細菌検査を実施した。

✕ 不正解です。

魚・肉と野菜は、その下処理の場所は分けることが望ましく、使用器具・容器はは専用の物を使用すること、とされています。

魚用のバットで保管した消毒済みトマトは、細菌検査実施以前に廃棄が望ましいです。

選択肢4. 鮭の加熱調理時の中心温度が70℃であったため、75℃以上になるまで加熱を続け1分間維持した。

○ 正解です。

食品の加熱温度は、中心温度が75℃1分以上(二枚貝などノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は85~90℃で90秒以上)とされており、正しいです。

選択肢5. 鮭のムニエルを保温するウォーマーの温度が50℃であったため、鮭をスチームコンベクションオーブンで再加熱した。

✕ 不正解です。

大量調理マニュアルにおいて、加熱後直ちに提供されない食品は、10℃以下または65℃以上で管理することとされています。これは、細菌増殖の危険温度帯(10℃〜60℃)を避けるためです。

50℃で管理された食品は細菌が増殖している可能性があるため、再加熱したとしても提供するべきではありません。

 

クックチル・クックフリーズ等で、加熱調理済み食品を3℃以下または-18℃以下まで冷却し保管、再加熱し提供という方法が取られることもあります。

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02

「鮭の加熱調理時の中心温度が70℃であったため、75℃以上になるまで加熱を続け1分間維持した。」が最も適切です。
大量調理では、加熱の基準は一般に中心温度75℃で1分以上(または同等条件)です。

70℃では不足なので、規定温度まで上げて保持する対応が最も適切です。

選択肢1. 鮭の検収時の温度が8℃であったため、急速冷却した。

チルドの魚はおおむね10℃以下で受け入れればよく、8℃は異常ではありません。

するべきことは適切な温度帯で冷蔵保管することで、急速冷却は加熱後の食品を急冷する際に用いる対応です。

対応がずれています。

選択肢2. トマトの殺菌用の次亜塩素酸ナトリウム溶液の濃度が20mg/Lであったため、殺菌時間を5分間から15分間に延長した。

20mg/Lは薄すぎます。

正しい是正は規定の有効塩素濃度(例:100mg/L程度)へ調整し、所要時間で実施することです。

時間延長で濃度不足を補う発想は不適切です(効果が担保できず、品質劣化や残留の管理も難しくなります)。

選択肢3. 消毒済みのトマトを魚用のバットで保管したため、トマトの細菌検査を実施した。

用途の異なる器具の共用は二次汚染のリスクです。

適切な是正は、トマトの再洗浄・再消毒(状況により廃棄)と、器具の洗浄・消毒、動線と器具の区分徹底です。

検査は事後確認であり、即時の是正措置になっていません。

選択肢4. 鮭の加熱調理時の中心温度が70℃であったため、75℃以上になるまで加熱を続け1分間維持した。

適切です。

中心温度75℃1分(または同等条件)は食中毒菌低減の基本条件です。

不足時は追加加熱→規定温度で保持が正しい流れです。

選択肢5. 鮭のムニエルを保温するウォーマーの温度が50℃であったため、鮭をスチームコンベクションオーブンで再加熱した。

50℃は危険温度帯で、保温は通常63~65℃以上が目安です。

再加熱自体は方向として妥当ですが、同時にウォーマー設定の是正と再加熱後の中心温度75℃1分の確保→その後は適正温度で保温まで求められます。

記述が不十分です。

まとめ

加熱の基準は中心温度75℃で1分が基本です。

温度不足なら追加加熱、保温は63~65℃以上を維持します。

薬液は濃度を規定に合わせること、器具は用途別に区分し二次汚染を防ぐことが重要です。

以上より、最も適切な対応は「70℃だったので75℃以上1分を満たすまで加熱を継続」です。

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03

大量調理施設における食中毒防止のための衛生管理についての問題です。

この問題では、調理工程ごとに温度管理・殺菌濃度・交差汚染防止がポイントになります。

選択肢1. 鮭の検収時の温度が8℃であったため、急速冷却した。

×不正解です

加熱用の魚介の検収時の温度は10℃以下とされており基準値以内で急速冷却の必要はありません。

生食用では5℃以下が基準になるのでその場合は受け取り拒否などの対応が必要です。

選択肢2. トマトの殺菌用の次亜塩素酸ナトリウム溶液の濃度が20mg/Lであったため、殺菌時間を5分間から15分間に延長した。

×不正解です

生食用の殺菌には通常次亜塩素酸ナトリウム溶液50~200ppmで5~10分間が基準となります。

20㎎/L(20ppm)は濃度不足で時間を延ばしても十分な効果は得られません。

 

選択肢3. 消毒済みのトマトを魚用のバットで保管したため、トマトの細菌検査を実施した。

×不正解です

魚用バットを使用した時点で交差汚染の可能性があります。

細菌検査する以前に廃棄することが望ましいです。

交差汚染防止のため、肉・魚等のたんぱく質食材とそれ以外の野菜などの食材で専用の器具を用意し、使い分ける必要があります。

 

選択肢4. 鮭の加熱調理時の中心温度が70℃であったため、75℃以上になるまで加熱を続け1分間維持した。

正解です

加熱の基準は中心温度75℃で1分以上となっています。

二枚貝などはノロウイルス汚染の恐れがあるため85~90℃で90秒以上とされています。

選択肢5. 鮭のムニエルを保温するウォーマーの温度が50℃であったため、鮭をスチームコンベクションオーブンで再加熱した。

×不正解です

保温基準は細菌繁殖を防ぐために65℃以上となっています。

細菌の繁殖温度の危険温度帯は10~50℃といわれており保温ウォーマーが50℃であった場合は細菌増殖の恐れがあるため提供しないことが最善の判断です。

鮭の再加熱は品質が劣化することもあるので不適切です。

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