管理栄養士 過去問
第39回(2025年)
問180 (午後の部 問83)
問題文
Kリハビリテーション病院に勤務する管理栄養士である。患者は、67歳、女性。夫は他界しており、娘家族と同居。健診で、高血圧症を指摘されていた。
アテローム血栓性脳梗塞の発症後、急性期病院での治療を経て、右片麻痺に対する運動機能リハビリテーションのために当院へ転院してきた。軽度嚥下障害があるが、軟菜食と液体にはとろみを付けることで対応できている。
脳梗塞の発症前は、身長156cm、体重63kg、BMI25.9kg/m2。食事は、娘が準備しており、間食に自分で買ってきたみたらし団子をよく食べていた。
転院時は、体重55kg、BMI22.6kg/m2。血圧120/62mmHg。血清アルブミン値3.2g/dL、eGFR92mL/分/1.73m2。安静時エネルギー消費量1,100kcal/日。
リハビリ開始後一時食欲が低下したが、食欲は徐々に回復し、リハビリも順調に進んだ。1か月後、外来通院できることが確認できたため退院となり、退院後の食事内容について栄養食事指導を行うことになった。入院中は、日本摂食嚥下リハビリテーション学会の嚥下調整食分類2021のコード4(嚥下調整食4)の基準に合わせて、食事を提供していた。患者と家族に示す献立(料理)例として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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問題
管理栄養士試験 第39回(2025年) 問180(午後の部 問83) (訂正依頼・報告はこちら)
Kリハビリテーション病院に勤務する管理栄養士である。患者は、67歳、女性。夫は他界しており、娘家族と同居。健診で、高血圧症を指摘されていた。
アテローム血栓性脳梗塞の発症後、急性期病院での治療を経て、右片麻痺に対する運動機能リハビリテーションのために当院へ転院してきた。軽度嚥下障害があるが、軟菜食と液体にはとろみを付けることで対応できている。
脳梗塞の発症前は、身長156cm、体重63kg、BMI25.9kg/m2。食事は、娘が準備しており、間食に自分で買ってきたみたらし団子をよく食べていた。
転院時は、体重55kg、BMI22.6kg/m2。血圧120/62mmHg。血清アルブミン値3.2g/dL、eGFR92mL/分/1.73m2。安静時エネルギー消費量1,100kcal/日。
リハビリ開始後一時食欲が低下したが、食欲は徐々に回復し、リハビリも順調に進んだ。1か月後、外来通院できることが確認できたため退院となり、退院後の食事内容について栄養食事指導を行うことになった。入院中は、日本摂食嚥下リハビリテーション学会の嚥下調整食分類2021のコード4(嚥下調整食4)の基準に合わせて、食事を提供していた。患者と家族に示す献立(料理)例として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 全粥ペーストのゼリー、湯豆腐、かぼちゃの煮物、かぶの味噌汁(とろみ付き)、プリン
- 全粥、かれい煮魚、鶏団子と里芋・人参の煮物、ふろふき大根の銀あんかけ、バナナ
- フレンチトースト、ひき肉入りオムレツ、コーンとキャベツのマヨネーズサラダ、みかん入りヨーグルト
- 軟飯、蒸し鶏の甘酢あんかけ、きゅうりと春雨の酢の物、豆腐とわかめの味噌汁、みたらし団子
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この過去問の解説 (3件)
01
日本摂食嚥下リハビリテーション学会の設定する、嚥下調整食分類2021のコード4とは、
『嚥下機能と咀嚼機能が軽度低下した方向けの食事で、素材や調理法を工夫し、硬すぎず、ばらけにくく、貼り付きにくい、箸やスプーンで切れるやわらかさを目指したもの』とされています。
具体的な食品としては、全粥や軟飯、煮込み料理、あんかけ等が該当します。
✕ 不正解です。
この食事は、嚥下調整食分類のコード2-2相当です。
○ 正解です。
嚥下調整食分類の『硬すぎず、ばらけにくく、貼り付きにくい、箸やスプーンで切れるやわらかさ』に適合します。
✕ 不正解です。
ひき肉・コーンは口腔内でばらけやすく、嚥下調整食分類4相当には適合しません。
✕ 不正解です。
春雨やわかめは、嚥下調整食分類4相当に適合しません。
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02
「全粥、かれい煮魚、鶏団子と里芋・人参の煮物、ふろふき大根の銀あんかけ、バナナ」が最も適切です。
嚥下調整食分類2021のコード4(容易にかめる)は、やわらかく、まとまりがあり、ばらけにくい一口大の固形が目安です。
提示肢の中では、この組合せが固形で適度なやわらかさとまとまりを満たしやすく、薄い生野菜・滑りやすい食材・強い粘着性も避けられています。
ゼリー・プリン・ペースト主体で固形性が弱い構成です。
これはコード2~3相当の質感に近く、コード4(容易にかめる固形)としてはやわらか過ぎます。
全粥は口の中でまとまり、かれいの煮魚は骨除去ととろみのある煮汁でばらけにくくできます。
鶏団子・里芋・人参・ふろふき大根はいずれもやわらかく加熱すれば容易にかめる固形です。
バナナも熟したものはまとまりやすく、コード4に合います。
生キャベツやコーンは硬い繊維や粒が残りやすいです。
フレンチトーストは貼り付きが出ることがあり、みかんの薄皮も分離して残りやすいため不適です。
きゅうりの生食は繊維が硬く、春雨は滑って吸い込みやすいです。
わかめは噛み切りにくいことが多く、みたらし団子は強い粘着性で危険です。
コード4には不向きです。
コード4では、「やわらかい固形」「まとまる」「ばらけにくい」「一口大」がポイントです。
生の繊維質・粒が残る食材・滑りやすい麺状・粘着性の強い菓子は避け、とろみのあるあん・十分な加熱軟化で食べやすい固形に整えると安全に食べ進められます。
今回の正解は、その条件を満たす全粥+やわらかい煮物・煮魚・熟した果物の組合せです。
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03
問題から読み取れることとして
・67歳・女性。脳梗塞後の右片麻痺でリハビリ中。
・軽度の嚥下障害があるが、軟菜食+とろみ付与で対応可能。
・入院中は 嚥下調整食分類2021「コード4(嚥下調整食4:容易にかめる)」 を提供していた。
コード4は「やわらかく、容易にかめる固形食」であり、まとまり良く、パサつきや付着性の強い食品を避ける食形態です。
退院後の食事例として、コード4に適した献立を選ぶ問題です。
×不正解です
全粥ペースト、ゼリー、プリンなど ほぼ嚥下調整食2〜3レベルの食形態です。
コード4は「固形食としての形があり、容易にかめる」ことが必要であり、この献立はコード4より軟らかすぎるため、問題の条件に合いません。
〇正解です
全粥、煮魚、煮物などは スプーンで押すと崩れる程度のやわらかさであり、まとまりも良い形態でコード4の基準に一致しています。
バナナも嚥下調整食4で一般的に使用される食品です。
食材のパサつき・粘り・硬さが少なく、誤嚥リスクも低いため適切な献立です。
×不正解です
フレンチトーストはしっとりしていても、パンはまとまりにくく、パサつきが出やすいため嚥下調整食4には適さないことが多いです。
生野菜のサラダは繊維が多いため嚥下負荷が高く、ひき肉オムレツもボロボロしやすく、咀嚼が必要です。
→ 全体として嚥下調整食4の安全性を満たしていません。
×不正解です
軟飯や蒸し鶏は調理次第でコード4に近づきますが、みたらし団子は強い粘り・付着性があり、嚥下障害では特に危険と言えます。
特に団子は誤嚥・窒息リスクが高く、避けるべきです。
酢の物のきゅうりも繊維が残りやすいためコード4には不向きです。
嚥下障害の程度によって適切な食形態が判断できるように、嚥下調整食分類を上手く活用しましょう。
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