管理栄養士 過去問
第39回(2025年)
問188 (午後の部 問91)
問題文
K診療所に勤務している管理栄養士である。患者は、80歳、男性。妻(75歳)と同居。中等度認知症。糖尿病でインスリン治療を行っており、妻が管理している。月に1回、外来受診し、医師からエネルギー1,600kcal/日を指示されている。
車椅子での移動で、食事は自立している。妻が用意する3食の食事はきちんと食べている。甘い菓子が好きで、間食を楽しみにしている。
受診時、身長158cm、体重62kg、BMI24.8kg/m2。血圧120/70mmHg。
空腹時の血液検査値は、アルブミン3.9g/dL、血糖280mg/dL、HbA1c10.0%、トリグリセリド200mg/dL、AST18U/L、ALT22U/L、尿素窒素10.2mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL。
医師は、インスリン投与量を増量した上で、管理栄養士による栄養食事指導を指示した。患者の食事記録は表のとおりである。患者への指導として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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問題
管理栄養士試験 第39回(2025年) 問188(午後の部 問91) (訂正依頼・報告はこちら)
K診療所に勤務している管理栄養士である。患者は、80歳、男性。妻(75歳)と同居。中等度認知症。糖尿病でインスリン治療を行っており、妻が管理している。月に1回、外来受診し、医師からエネルギー1,600kcal/日を指示されている。
車椅子での移動で、食事は自立している。妻が用意する3食の食事はきちんと食べている。甘い菓子が好きで、間食を楽しみにしている。
受診時、身長158cm、体重62kg、BMI24.8kg/m2。血圧120/70mmHg。
空腹時の血液検査値は、アルブミン3.9g/dL、血糖280mg/dL、HbA1c10.0%、トリグリセリド200mg/dL、AST18U/L、ALT22U/L、尿素窒素10.2mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL。
医師は、インスリン投与量を増量した上で、管理栄養士による栄養食事指導を指示した。患者の食事記録は表のとおりである。患者への指導として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 昼食と夕食のご飯は、それぞれ2単位にしましょう。
- 野菜の量を増やしましょう。
- 間食は、2回から1回に減らしましょう。
- コーヒーに砂糖を入れるのはやめましょう。
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この過去問の解説 (3件)
01
糖尿病治療におけるインスリン投与中は、食事療法がとても重要になります。安易に食事量を減らしてしまっては、低血糖のリスクが格段に上がってしまうため、指示エネルギー量を守ることが必要となります。
また患者のQOLへの配慮も必要ですが、この設問の患者の場合は血糖値が目標範囲より高値にあり、医師がインスリン増量の判断も行っていることから、
食事記録中に見られる間食は減量の指導をしても良いと考えます。
✕ 不正解です。
インスリン治療中であり、主食量の減量は低血糖に繋がる恐れがあります。
✕ 不正解です。
食事記録より野菜の摂取量は不足していると予測されますが、血糖コントロールのためには、野菜増量よりも他の項目の是正を優先します。
○ 正解です。
1日2回間食を摂取しており、またコーヒーには砂糖を入れていることが記録から見て取れます。
血糖値が高くインスリン増量される点を踏まえると、間食は1回に減らす指導をするべきです。
✕ 不正解です。
無糖コーヒーを勧めることも重要ですが、これまでの食習慣・患者の認知機能を考慮すると、内容は同じままとし、間食回数を減量するほうが良いと考えられます。
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02
この方の血液検査の結果によるとHbA1c 10% と著しく高く、血糖コントロール不良が明らかです。
食事記録を見ると、3食の内容は大きく乱れていませんが、大福50g・カステラ50g・砂糖入りコーヒー(大さじ1)×2回と、間食による糖質・エネルギーの過剰が血糖悪化の主因と考えられます。
このため、栄養指導ではまず間食習慣の改善を優先する必要があります。
×不正解です
昼食・夕食のご飯150gは、指示エネルギー1600kcal/日の範囲内で問題なく主食量は適切です。
主食量の減少は血糖コントロールに大きな影響を及ぼします。
患者はインスリン療法も行っているため低血糖の恐れがあります。
×不正解です
野菜はやや少なめですが、血糖悪化の主因は野菜不足ではありません。
先に改善すべき“最も影響の大きい要因”ではないため、優先度は低くなります。
〇正解です
大福やカステラは糖質が多く、血糖値が急激に上がる原因となります。
さらに砂糖入りコーヒーも重なることで、総糖質量が過剰となりHbA1c 10%という著しい悪化につながっていると考えられます。
間食を1回に減らすことは糖質負荷の大幅な低減となり、さらに認知症の患者でも実行しやすく最も効果的です。
×不正解です
砂糖の摂取減少は一定の効果がありますが、大福やカステラの高糖質に比べると影響は小さく、血糖悪化の主因へアプローチしたとはいえません。
単独では十分な改善が期待できません。
今回の患者さんでは、血糖コントロールを最も悪化させている要因は「甘い間食の過剰」 です。
食事記録から“最も影響の大きい問題点”を特定し、そこに優先して介入することが求められます。
そのため、間食を2回→1回に減らすことが最も適切な指導となります。
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03
「間食は、2回から1回に減らしましょう。」が最も適切です。
食事記録では、甘い菓子(大福・カステラ)と砂糖入りコーヒーの間食が1日2回あります。
まずここを1回に減らすと、余分なエネルギーと砂糖のとり過ぎを確実に減らせるうえ3食の主食量は保てるため、インスリン治療中でも食事リズムを崩さずに実行しやすい対策です。
ご飯150gはおよそ3単位です。
ここを2単位(約100g)に減らすと、主食の量が大きく下がります。
主食は血糖コントロールの土台であり、インスリンを使っている人では主食量の急な削減は低血糖のリスクになります。
まずは間食の砂糖と菓子を見直すのが優先です。
野菜を増やすのは良い習慣ですが、今回の食事記録で問題なのは砂糖の多い間食が頻回なことです。
血糖とエネルギー超過の直接原因に先に手を打つ必要があります。
したがって最優先の対策とはいえません。
砂糖入りコーヒーと大福・カステラのセットが1日2回あります。
1回分を減らすだけで約200kcal程度の削減が期待でき、単純糖質の摂取も減らせます。
行動としても現実的で続けやすいため、最も適切です。
これも有効ですが、削減できるエネルギーは砂糖2杯分でせいぜい70〜80kcal程度です。
菓子そのもの(大福・カステラ)が残ると効果は小さいため、間食頻度の見直しの方が優先度は高いです。
次の段階で砂糖を減らす・無糖にすることを提案するとよいです。
今回の食事記録では、砂糖入り飲料と菓子の間食が過剰です。
まずは間食を2回→1回にして、余分なエネルギーと砂糖の摂取を減らすことが最も効果的で続けやすい対策です。
次のステップとして、無糖コーヒーへの切り替えや、果物・ヨーグルトなど質の良い間食の選択、野菜量の充実を組み合わせると、より安定した血糖コントロールにつながります。
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