管理栄養士 過去問
第39回(2025年)
問190 (午後の部 問93)
問題文
K社の社員寮に勤務する管理栄養士である。毎年120人程度の新入社員が、1年間、この寮を利用している。調理従事者は5人で、シフト勤務している。3月4日、16時頃までに、30人の新入社員が、腹痛、下痢、嘔吐の症状を訴えた。16時30分に、施設長の判断により、食中毒の可能性があると保健所に通報した。
通報後、17時30分に保健所の職員が寮に到着した。新入社員への夕食の調理は完了していた。この時点で5人の調理従事者の体調に問題はなかった。症状のない新入社員に対する夕食の対応について、保健所の職員に相談した管理栄養士の発言である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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問題
管理栄養士試験 第39回(2025年) 問190(午後の部 問93) (訂正依頼・報告はこちら)
K社の社員寮に勤務する管理栄養士である。毎年120人程度の新入社員が、1年間、この寮を利用している。調理従事者は5人で、シフト勤務している。3月4日、16時頃までに、30人の新入社員が、腹痛、下痢、嘔吐の症状を訴えた。16時30分に、施設長の判断により、食中毒の可能性があると保健所に通報した。
通報後、17時30分に保健所の職員が寮に到着した。新入社員への夕食の調理は完了していた。この時点で5人の調理従事者の体調に問題はなかった。症状のない新入社員に対する夕食の対応について、保健所の職員に相談した管理栄養士の発言である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 予定どおり、夕食を提供しても良いですか。
- 食品保管庫に備蓄している災害用の食品を、提供しても良いですか。
- 提携している弁当屋に弁当を注文して、夕食を提供しても良いですか。
- 新入社員の皆さんに、飲食店で夕食を摂ってもらっても良いですか。
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この過去問の解説 (3件)
01
食中毒発生時の対応についての設問です。
食中毒発生時は
保健所への通報→保健所職員の立ち入り検査→書類確認や、調理場の衛生環境の検査が行われます。
一般的に、原因食品や原因菌が特定され消毒等対応が終了するまでは、厨房使用停止となる場合が多いです。
✕ 不正解です。
食中毒の可能性があり原因特定されていない中、調理済み食品の提供は避けるべきです。
✕ 不正解です。
厨房使用停止となる場合が多く、災害用食品の提供よりも他の方法を検討すべきです。
○ 正解です。
外部に提携している弁当屋等があり急な発注でも可能なのであれば、外部機関を利用するべきです。
✕ 不正解です。
約90人は症状を訴えていない状況です。全員に飲食店での外食をお願いするよりは、弁当等の手配を検討するべきです。
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02
この社員寮では、新入社員30人に 腹痛・下痢・嘔吐 といった急性胃腸炎症状が発生しています。
施設長は適切に保健所へ通報しており、すでに保健所職員が到着しています。
ここで管理栄養士が行うべき判断は、
・原因が特定できるまで、寮内の施設(厨房・食品・調理従事者)で作られた食事は提供しない
・安全が確保された食事を外部から確保する
という感染症・食中毒対応の基本原則に基づきます。
調理従事者に症状はなくても、厨房や器具・食材が原因の可能性があり寮内で調理済みの食事はすべて危険性が否定できません。
×不正解です
厨房や調理器具が汚染されている可能性があるため、
すでに作った夕食を提供することは絶対に避けるべきです。
×不正解です
一見安全そうに見えますが、災害用食品を提供する場合でも厨房内で開封・盛り付けが必要になるケースがあります。
その過程で汚染される可能性があるため避けるのが無難です。
また、保存庫そのものも汚染状況が不明であり不適切です。
〇正解です
外部の衛生管理された厨房で作られた弁当であれば、寮内の厨房設備を一切使用せずに安全な食事を提供できます。
×不正解です
外部で食べることは一見問題なさそうですが、
・症状のない人にも潜伏期間の可能性がある
・店舗先で体調不良が起きた場合の安全管理が難しい
・寮が感染源の可能性があるため、外部への拡散防止が必要
などの理由で不適切です。
食中毒が疑われる状況では原因が特定されるまで施設内の食事提供は全面中止し、外出による拡散リスクを避ける必要があります。
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03
「提携している弁当屋に弁当を注文して、夕食を提供しても良いですか。」が最も適切です。
食中毒の疑いがあるときは、施設内で調理した料理の提供を直ちに中止し、施設外の衛生管理された厨房で作られた個別包装の弁当に切り替えるのが安全です。
原因究明の妨げを防ぎ、二次汚染のリスクを最小にできます。
なお、実施は保健所の指示を受けて行います。
施設内調理は一時停止が原則です。
同じ厨房・器具・環境を使うと二次汚染や患者の追加発生につながるおそれがあります。
未開封品でも施設内での配膳・開封・器具使用が必要になり、汚染環境を介した二次汚染の可能性があります。
外部調理・密封提供の弁当よりリスク管理が難しいため優先度は下がります。
外部の許可を受けた厨房で調理・個別包装された弁当は、施設内調理工程を回避でき、原因切り分け(トレーサビリティ)も行いやすいです。
使い捨て食器の使用、配膳者の健康確認、提供記録の保存などを徹底し、保健所の指示の下で提供します。
施設の管理外での飲食は摂取記録・接触追跡が困難になり、疫学調査が複雑化します。
体調変化が出たときの把握も難しく不適切です。
食中毒疑い時の基本は、施設内調理を停止し、保健所の指示を最優先に、外部調理・個別包装の安全な代替食へ切り替えることです。
提供時は使い捨て食器・手指衛生・配膳者の体調確認・提供記録の保存・原因食品の保存を徹底し、水分補給の確保もあわせて行います。
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