管理栄養士 過去問
第39回(2025年)
問196 (午後の部 問99)

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問題

管理栄養士試験 第39回(2025年) 問196(午後の部 問99) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

K市健康増進課の管理栄養士である。K市では過疎化が進み、小売店の閉店が相次ぎ、スーパーマーケットはK市郊外の1店舗を残すのみとなった。また、高齢者は身体活動の不足による食欲低下により、低栄養傾向にある者の割合が増加している。この対策として、K市は健康増進計画において、低栄養傾向にある者の割合の減少に関する10年間の目標を設定し、取組を行ってきた。

高齢者を対象に食事調査を行った。図は、食事バランスガイドのSVの目安量の範囲と、食事摂取量を比較した結果である。この結果を踏まえた食事改善のための呼びかけとして、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
問題文の画像
  • エネルギーを摂るために、主食を増やしましょう。
  • たんぱく質を摂るために、主菜を増やしましょう。
  • 食物繊維を摂るために、副菜を増やしましょう。
  • ビタミンを摂るために、果物を増やしましょう。

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この過去問の解説 (3件)

01

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、65歳以上の高齢者の約12〜22%が低栄養傾向(BMI≦20)にあるとされており、特に85歳以上ではその割合が高まる傾向となっています。

高齢者の低栄養には様々な要因が複雑に重なっており、身体的要因から精神的要因まで様々です。

筋力低下による外出機会の減少や、嚥下機能の低下、独居環境や孤独感、経済的困窮、介護力不足、疾患や認知機能低下 等が挙げられます。

選択肢1. エネルギーを摂るために、主食を増やしましょう。

○ 正解です。

グラフより、主食が目標量に到達していない者の割合が40%を超えています。低栄養の改善には十分なエネルギー量の摂取が不可欠であり、主食の十分な摂取を促す必要性があります。

選択肢2. たんぱく質を摂るために、主菜を増やしましょう。

✕ 不正解です。

たんぱく質摂取量は目標量に到達している者が約75%です。低栄養の改善にたんぱく質は必要ですが、声かけの優先度としては低いでしょう。

選択肢3. 食物繊維を摂るために、副菜を増やしましょう。

✕ 不正解です。

副菜摂取量が目標量に到達していない者の割合は40%を超えていますが、副菜はエネルギーが比較的低く、低栄養改善を目的とした場合には優先にはなりません。

選択肢4. ビタミンを摂るために、果物を増やしましょう。

✕ 不正解です。

ビタミンは代謝のために必要ですが、低栄養改善を目的とした場合には優先にはなりません。

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02

K市では高齢者の低栄養傾向が課題となっており、食事量そのものの不足が問題になっています。

調査結果では、主食の摂取量が目安量より少ない高齢者の割合が特に高く、エネルギー不足に陥りやすい状況が示されています。

十分なエネルギーを確保できなければ、たんぱく質やその他の栄養素をとっても体づくりに活かしにくく、低栄養の改善につながりません。

選択肢1. エネルギーを摂るために、主食を増やしましょう。

正解です

主食は「目安量より少ない」人が最も多く、エネルギー不足の大きな要因になっています。

まずは主食量を確保することが低栄養改善の基本となるため、最も適切です。

選択肢2. たんぱく質を摂るために、主菜を増やしましょう。

×不正解です

エネルギーが不足している状態では、たんぱく質を増やしても効率的に利用されないため、今回の優先順位は下がります。

選択肢3. 食物繊維を摂るために、副菜を増やしましょう。

×不正解です

副菜の不足も一定数ありますが、低栄養の主因であるエネルギー不足の直接的な改善にはつながりにくいため、優先度は高くありません。

選択肢4. ビタミンを摂るために、果物を増やしましょう。

×不正解です

果物でのビタミン補給はエネルギーやたんぱく質の確保ほど緊急度は高くありません。低栄養対策としては優先順位が低いです。

まとめ

調査結果では主食の不足が最も目立ち、エネルギー不足が低栄養の大きな要因となっています。

したがって、まずは主食をしっかり摂るよう促す呼びかけが最も適切です。

参考になった数1

03

「エネルギーを摂るために、主食を増やしましょう。」が最も適切です。
図では、食事バランスガイドのSV(サービング)目安に比べて、主食のSVが不足しています。

K市の課題は高齢者の低栄養傾向の改善であり、まずは不足している主食を増やしてエネルギーを確保する呼びかけが最も目的に合います。

選択肢1. エネルギーを摂るために、主食を増やしましょう。

図の結果では主食SVが目安量より下で、総エネルギー不足が示唆されます。

低栄養対策の第一歩は食べられる量の中で確実にエネルギーを入れることです。

ご飯・パン・麺などの主食を1食あたり0.5~1SV増やすなど、量を少しずつ底上げするのが有効です。

選択肢2. たんぱく質を摂るために、主菜を増やしましょう。

主菜の充実は大切ですが、図では主菜は相対的に不足の中心ではない状況です。

低栄養の改善にはまずエネルギーの土台を整えることが必要で、主食不足の解消が優先します。

主菜はその次のステップで整えます。

選択肢3. 食物繊維を摂るために、副菜を増やしましょう。

副菜を増やすと食物繊維やビタミンは補えますが、エネルギー密度は低めで、低栄養の改善に直結しにくいです。

まずは主食でエネルギーを確保し、食べられる範囲で副菜をプラスしていく流れが現実的です。

選択肢4. ビタミンを摂るために、果物を増やしましょう。

果物はビタミン・水分補給には役立ちますが、主食の不足を補うにはエネルギー量が不十分になりがちです。

低栄養対策の主眼からは優先度が下がります。

まとめ

今回の図では主食SVの不足が目立ち、K市の高齢者の低栄養対策としてはまずエネルギーの底上げが必要です。

したがって、主食を増やす呼びかけが最も適切です。

実践例として、おかゆ→全粥・軟飯へ段階的に麺は具だくさんにしても量はしっかり主食を少量ずつでも毎食確保など、無理なく続けられる増やし方を提案すると効果的です。

 

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