管理栄養士 過去問
第40回(2026年)
問101 (栄養教育論 問4)

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問題

管理栄養士試験 第40回(2026年) 問101(栄養教育論 問4) (訂正依頼・報告はこちら)

K町健康増進課の管理栄養士である。K町では、過疎化により食料品店の閉店が続き、買い物が困難な高齢者が増えている。このため、コミュニティオーガニゼーションの過程に沿った食環境づくりに取り組むことになった。最初に行うこととして、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • K町の広報誌で、高齢者にとって食料品が入手しやすくなる取組について周知する。
  • K町の高齢者と食料品店経営者などの関係者が集まり、ニーズや課題への気づきを得る機会を設ける。
  • K町の食育推進計画に、買い物困難な高齢者の減少を目標として盛り込む。
  • 食料品の移動販売実施について、高齢者を含む関係者間で調整を行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

コミュニティオーガニゼーションとは、地域住民が主体となって、地域の課題・問題に対して地域住民や関係者が協力して解決する活動のことを言います。

特徴は、専門家(保健師・管理栄養士・社会福祉士)や行政が主体として動くのではなく、住民自ら動く主体的な活動であることです。

 

進め方として①地域の問題を見つける→ ②問題分析・優先順位の決定→ ③関係者を集め組織化を行う→ ④計画を立てる→ ⑤活動開始→ ⑥評価する、というように進めていきます。

選択肢1. K町の広報誌で、高齢者にとって食料品が入手しやすくなる取組について周知する。

×

コミュニティオーガニゼーションの進め方は下記のようになります。

①地域の問題を見つける→ ②問題分析・優先順位の決定→ ③関係者を集め組織化を行う→ ④計画を立てる→ ⑤活動開始→ ⑥評価する。

 

広報誌での周知は⑤の活動開始にあたるため、不適切になります。

選択肢2. K町の高齢者と食料品店経営者などの関係者が集まり、ニーズや課題への気づきを得る機会を設ける。

《選択肢1の解説、進め方参照》

ニーズや課題への気づきを得る機会を設けるは①の地域の問題を見つけるにあたるため、適切と言えます。

選択肢3. K町の食育推進計画に、買い物困難な高齢者の減少を目標として盛り込む。

×

《選択肢1の解説、進め方参照》

食育推進計画への目標の盛り込みは、④計画を立てるにあたるため不適切と言えます。

選択肢4. 食料品の移動販売実施について、高齢者を含む関係者間で調整を行う。

×

《選択肢1の解説、進め方参照》

高齢者を含む関係者間で調整を行うは③関係者を集め組織化を行うにあたるため不適切と言えます。

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02

コミュニティオーガニゼーション(地域組織化活動)を、どの順番で進めるかが問われています。
これは行政が一方的に何かを与えるのではなく、住民自身が主役になって課題に気づき、話し合いながら解決へ向かう取り組みです。
 

最初の一歩は、住民や関係者が集まって「自分たちはここで困っている」と気づくこと。

当事者の気づきがあって初めて、目標づくりや具体策の調整、周知といった作業が動き出します。
 

作業の流れは気づき、計画、調整、周知の順です。

だから最初の工程は、関係者が集まって課題に気づく場を作ることになります。

選択肢1. K町の広報誌で、高齢者にとって食料品が入手しやすくなる取組について周知する。

そもそも、まだ住民に知らせる中身が決まっていません。

周知は取り組みが固まったあとの後半の作業です。

選択肢2. K町の高齢者と食料品店経営者などの関係者が集まり、ニーズや課題への気づきを得る機会を設ける。

冒頭で触れた「気づき」の段階そのものです。

これが正解です。

選択肢3. K町の食育推進計画に、買い物困難な高齢者の減少を目標として盛り込む。

目標を計画に書き込めるのは、課題が共有・整理されたあとです。

スタート地点とは言えません。

選択肢4. 食料品の移動販売実施について、高齢者を含む関係者間で調整を行う。

ニーズがはっきりしてから取りかかる具体策の調整なので、いきなり最初にやる工程ではありません。

まとめ

気をつけたいのが「広報誌で周知する」のような選択肢です。

一見すると積極的に動いているように見えますが、中身が決まる前に知らせても空回りします。

行政側が先回りしてしまいがちな、ひっかけの定番です。


コミュニティオーガニゼーションは「住民が自分で気づく」ところが起点です。

行政が先に答えを用意して動かすと、組織化ではなく押しつけになってしまいます。

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03

コミュニティオーガニゼーション(地域組織化)とは、地域社会の問題や課題を住民自身が発見し、解決に向かうための組織的な働きができるよう、支援する援助技術です。
地域住民が主体であり、地域の一体化、組織化を目指します。

過程は4つのプロセスに分かれます。

 

1.ニーズの把握→住民との対話を通じ、ニーズ(困りごと)の発見を行います。

2.アセスメント→ニーズ(困りごと)から優先順位や取り組む課題など、目標を定め計画を立てます。

3.実施→アセスメントで決めた目標を実行するための資源や情報を集めをします。

4.見直し→実施した結果を住民自身で評価し、今後の課題や発展に繋げます。

 

問題文では『最初に行うもの』と表記されているので、1のニーズの把握として適切なものを選びましょう。

選択肢1. K町の広報誌で、高齢者にとって食料品が入手しやすくなる取組について周知する。

具体的な行動を起こすことは最初に行うものとしては不適切です。

選択肢2. K町の高齢者と食料品店経営者などの関係者が集まり、ニーズや課題への気づきを得る機会を設ける。

正解になります。

選択肢3. K町の食育推進計画に、買い物困難な高齢者の減少を目標として盛り込む。

目標を立てることはアセスメントに分類され、最初に行うこととしては不適切です。

また、目標を管理栄養士のみで決めることはコミュニティオーガニゼーションとしても不適切です。

選択肢4. 食料品の移動販売実施について、高齢者を含む関係者間で調整を行う。

具体的な解決に向けて調整を行う行為は最初に行う行為として不適切です。

まとめ

コミュニティオーガニゼーションの過程とは食品衛生や支援計画などでも登場する“PDCAサイクル”と考え方が同じです。

住民や関係者が主体となって行うものなので、管理栄養士や専門家のみで行う選択肢があった場合は全て×となります。

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