管理栄養士 過去問
第40回(2026年)
問102 (栄養教育論 問5)

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問題

管理栄養士試験 第40回(2026年) 問102(栄養教育論 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

K中学校の栄養教諭である。給食がない夏休みにおいてもバランスのとれた昼食を摂れるよう、家庭科教諭と連携し、夏休み前に「昼食料理動画」を作成し、夏休みに入ってからそれを配信することにした。イノベーション普及理論の「試行可能性」を用いた動画の普及方法として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 動画作成において、調理と片付けが簡単な料理を選ぶ。
  • 動画作成において、できるだけ多くの料理を取り上げる。
  • 動画は、スマートフォンで視聴可能な大きさにする。
  • 夏休みに入る前の家庭科の調理実習で、動画に収載した料理1品を取り上げる。
  • 「昼食料理動画」を活用して夏休み中に作った料理の写真を、学校が管理するウェブサイトで共有するよう、生徒に促す。

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この過去問の解説 (3件)

01

夏休みに給食がなくても昼食をきちんととれるように、栄養教諭が昼食料理動画を作って配信する、という場面です。


聞かれているのは、イノベーション普及理論の「試行可能性」を使った広め方はどれか、という点です。
試行可能性とは、本格的に取り入れる前に小さく試せること、つまりお試しのしやすさです。


夏休みに動画を本格的に使う前に、いちど実際にやってみる機会をつくれるかが軸になります。

選択肢1. 動画作成において、調理と片付けが簡単な料理を選ぶ。

これは調理と片付けの手軽さを上げる工夫で、「複雑性(簡単さ)」の話です。

選択肢2. 動画作成において、できるだけ多くの料理を取り上げる。

これは料理の数を増やすだけで、お試しのしやすさにはつながりません。
むしろ盛り込みすぎると、かえってとっつきにくくなります。

選択肢3. 動画は、スマートフォンで視聴可能な大きさにする。

これは見やすさ、アクセスのしやすさの工夫で、試しに作ってみる機会とは関係ありません。

選択肢4. 夏休みに入る前の家庭科の調理実習で、動画に収載した料理1品を取り上げる。

冒頭で触れた、本番前のお試しにあたります。
これが正解です。

選択肢5. 「昼食料理動画」を活用して夏休み中に作った料理の写真を、学校が管理するウェブサイトで共有するよう、生徒に促す。

これは「観察可能性」のほうです。
他の生徒の作った料理が写真で見える形になり、試行可能性とは別です。

まとめ

試行可能性は「本番の前にお試しできるか」で見分けます。
今回は、夏休み本番の前に調理実習で1品作ってみる流れがそれにあたります。


よく一緒に出るのが観察可能性(結果が見える)と複雑性(簡単さ)です。
名前だけだと混ざりやすいので、中身で区別するのがコツですね。

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02

イノベーション普及理論とは、新しい技術・考え方・商品・サービスなどが社会(人々・地域など)に浸透していく過程を説明した理論です。

普及までの流れには、下記の①~⑤が関係します。

 

①相対的優位性:今あるものよりいいと思えるか

②適合性:対象者の生活・ニーズ・考え方にあっているか

③複雑性(わかりやすさ):使い方が容易か

④試行可能性:お試しで使用できるか

⑤可観測性:効果が分かりやすいか(体感・実感しやすいか)

選択肢1. 動画作成において、調理と片付けが簡単な料理を選ぶ。

×

簡単な料理を選ぶは、容易にできるという点から、③の複雑性にあたります。

選択肢2. 動画作成において、できるだけ多くの料理を取り上げる。

×

できるだけ多くのものを取り入れることは、イノベーション普及理論の5つの条件には該当しません。

多くのものを取り入れることにより、対象者にとってむしろ複雑になってしまします。

選択肢3. 動画は、スマートフォンで視聴可能な大きさにする。

×

普段、対象者が使用しているもので視聴できるようにすることにより、対象者にとって視聴しやすくなるため②の適合性にあたります。

選択肢4. 夏休みに入る前の家庭科の調理実習で、動画に収載した料理1品を取り上げる。

〇

夏休みに入る前(イノベーション普及理論導入前)に動画に収載した料理1品を取り上げ、調理実習を行うという行為は④の試行可能性にあたります。

選択肢5. 「昼食料理動画」を活用して夏休み中に作った料理の写真を、学校が管理するウェブサイトで共有するよう、生徒に促す。

×

作った料理の写真を、学校が管理するウェブサイトで共有するは、実際に成果や効果が目に見えるため、⑤の可観測性にあたります。

 

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03

イノベーション普及理論とは、新たな技術や考え方(今回の場合は教材)をどのように普及させていくか考える理論です。

普及のための5つの条件を覚えましょう。

・相対的優位性:今ある物より優れているか。

・適合性:使う人の環境やライフスタイルに合っているか。

・複雑性(わかりやすさ):難易度が低く簡単か。

・試行可能性:本番前に試せるか。

・観察可能性:使用後の効果を他者が観測できるか。

選択肢1. 動画作成において、調理と片付けが簡単な料理を選ぶ。

不正解です。

簡単なものを選ぶことは“複雑性(わかりやすさ)”に分類されます。

選択肢2. 動画作成において、できるだけ多くの料理を取り上げる。

不正解です。

多くの料理を取り上げることは“試行可能性”にはつながりません。

選択肢3. 動画は、スマートフォンで視聴可能な大きさにする。

不正解です。

スマートフォン対応にすることは“適合性”に分類されます。

選択肢4. 夏休みに入る前の家庭科の調理実習で、動画に収載した料理1品を取り上げる。

正解です。

導入前に授業で取り上げることは“試行可能性”を高めているといえます。

選択肢5. 「昼食料理動画」を活用して夏休み中に作った料理の写真を、学校が管理するウェブサイトで共有するよう、生徒に促す。

不正解です。

成果が他者の目に触れる形になることは“観測可能性”に分類されます。

まとめ

試行可能性とは購入前に無料期間やお試し体験を挟むことで「失敗したらどうしよう」「合わなかったら嫌だ」などの不安を解消し、購入するハードルを下げることを指します。

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