管理栄養士 過去問
第40回(2026年)
問103 (栄養教育論 問6)

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問題

管理栄養士試験 第40回(2026年) 問103(栄養教育論 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

K市保健センターの管理栄養士である。市が行う栄養相談で、健診で肝機能異常を指摘された女性から、「肝臓の数値は気になりますが、食事に合わせて選ぶお酒が美味しいので、家でついつい飲む回数が増えてしまいます。」と相談された。認知行動療法を用いた支援である。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • 飲酒が肝臓に与える影響について、説明する。
  • 節酒により検査値が改善した時の、自分の気持ちを想像してもらう。
  • 家に買い置くのは酒類ではなく、ノンアルコール飲料にすることを勧める。
  • 飲まずに済んだ日の行動を聞き取り、一緒に分析する。

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この過去問の解説 (2件)

01

肝臓の数値を指摘された女性が、食事に合うお酒が美味しくて、家でついつい飲んでしまう、と話している場面です。
認知行動療法にそった支援はどれか、というのがこの問題のテーマです。


認知行動療法では、飲みたくなる「きっかけ(刺激)」をどう扱うかを考えます。
この方の場合、家にお酒があること自体がそのきっかけになっています。
そのきっかけを環境のほうから減らす「刺激統制法」が、ここでの軸になります。

選択肢1. 飲酒が肝臓に与える影響について、説明する。

これはただの情報提供です。
本人はもう数値を気にしているので、いまさら説明しても行動は変わりにくいです。

選択肢2. 節酒により検査値が改善した時の、自分の気持ちを想像してもらう。

これは動機づけを高める関わりで、飲みたくなる刺激を直接動かす刺激統制とは別物です。

選択肢3. 家に買い置くのは酒類ではなく、ノンアルコール飲料にすることを勧める。

冒頭で触れた刺激統制法の対応です。
これが正解です。

選択肢4. 飲まずに済んだ日の行動を聞き取り、一緒に分析する。

これも認知行動療法で、行動分析と呼ばれるやり方です。
これで迷う人は多いと思います。
ただ今回は、家にお酒があるという場面がはっきりしているので、まず家から遠ざけるほうが先です。

まとめ

迷うとしたら、行動分析の選択肢とで悩みます。
正誤というより順番の問題ですね。


飲みたくなる場面がはっきりしている人には、まず刺激統制。
相談者が「ついつい」と言ったら、環境のほうを疑ってみてください。

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02

認知行動療法とは、認知(物事の受け取り方や考え方)と行動(習慣)の2つに働きかけ問題を解決していく心理療法です。

刺激統制法(誘惑となる刺激を環境から取り除く)、行動置換法(別のことで気を紛らわせる)、セルフモニタリング(行動を記録し客観視する)、認知再構成(認知の歪みに気付き、考え方を変える)などがあげられます。

選択肢1. 飲酒が肝臓に与える影響について、説明する。

不正解です。

情報提供にあたりますが、認知行動療法ではないので不適切です。

選択肢2. 節酒により検査値が改善した時の、自分の気持ちを想像してもらう。

不正解です。

認知行動療法ではなく、行動変容ステージモデルに近いアプローチになります。

選択肢3. 家に買い置くのは酒類ではなく、ノンアルコール飲料にすることを勧める。

正解です。

『家でついつい飲む回数が増えてしまう』という発言から、近くにあると手が伸びてしまう(刺激に負けてしまう)ことが伺えます。

目に入らない環境にする(刺激をなくす)ことで、飲酒の機会を減らし別の物(ノンアルコール飲料)で代替するアプローチです。

選択肢4. 飲まずに済んだ日の行動を聞き取り、一緒に分析する。

不正解です。

セルフモニタリングのように思えますが、飲まなくて済んだ日の行動のみを聞き取ることは、認知行動療法としては不適切です。

まとめ

どの選択肢も相談支援として必ずしも不適切なわけではありません。

今回の問題は『認知行動療法』を用いた支援を選ぶ問題でした。

支援方法とその効果や仕組みを適切に覚え、適切なものを選べるようにしましょう。

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