管理栄養士 過去問
第40回(2026年)
問131 (臨床栄養学 問21)

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問題

管理栄養士試験 第40回(2026年) 問131(臨床栄養学 問21) (訂正依頼・報告はこちら)

腎・尿路疾患の病態と栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 急性糸球体腎炎乏尿期では、食塩摂取量を3g/日以下に制限する。
  • 微小変化型ネフローゼ症候群では、たんぱく質摂取量を0.8g/kg標準体重/日とする。
  • 急性腎障害(AKI)では、代謝性アルカローシスを認める。
  • 末期CKDでは、血中1α,25─ジヒドロキシビタミンD値が上昇する。
  • 尿路結石では、飲水量を制限する。

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この過去問の解説 (2件)

01

腎・尿路疾患とは、腎臓、尿路、膀胱、尿道などに生じる病気を指します。

それぞれがどのような役割で働いているか、人体の構造から考えて解きましょう。

選択肢1. 急性糸球体腎炎乏尿期では、食塩摂取量を3g/日以下に制限する。

正解です。

乏尿期では老廃物が体外に排出されず、むくみや高血圧を引き起こすため、厳しい塩分制限が必要となります。

選択肢2. 微小変化型ネフローゼ症候群では、たんぱく質摂取量を0.8g/kg標準体重/日とする。

不正解です。

微小変化型はたんぱく尿が検出されるが、糸球体に異常が見られない状態のことです。

他の腎疾患よりもたんぱく質の制限が緩いことが特徴です。

選択肢3. 急性腎障害(AKI)では、代謝性アルカローシスを認める。

不正解です。

急な腎機能の低下が起こるため、排出されるべき酸が尿として排出されません。

結果、血液は酸性に傾き、代謝性アシドーシスを引き起こします。

選択肢4. 末期CKDでは、血中1α,25─ジヒドロキシビタミンD値が上昇する。

不正解です。

1α,25─ジヒドロキシビタミンDとは、腎臓で活性化したビタミンDのことを指します。

末期CKDの状態では活性化させる機能が低下しているため、数値は低下します。

選択肢5. 尿路結石では、飲水量を制限する。

不正解です。

尿路結石の原因の一つは、尿中の結石化しやすい物質(シュウ酸など)の濃度が高まることです。

水分をしっかり摂ることが推奨されています。

まとめ

腎臓の役割や、障害が起きた際、人体にどのような影響があるのかを考え解いていきましょう。

“血中1α,25─ジヒドロキシビタミンD値”など時折聞きなじみのないワードが出てきますが、ビタミンDという単語を拾えれば、腎臓との役割の関係性を考えられると思います。

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02

腎臓の病気は、時期や種類によって食事の考え方が変わります。
尿が出にくい時期なのか、たんぱく質をどこまで制限するのか、検査値がどう動くのか。
一つずつ病態と結びつけて確認していきます。

選択肢1. 急性糸球体腎炎乏尿期では、食塩摂取量を3g/日以下に制限する。

これが正しい記述です。
急性糸球体腎炎の乏尿期は、尿が出にくく、むくみや高血圧が出やすい時期です。
水分やナトリウムが体にたまるため、食塩を3g/日以下に絞る対応がとられます。

選択肢2. 微小変化型ネフローゼ症候群では、たんぱく質摂取量を0.8g/kg標準体重/日とする。

こちらはたんぱく質を制限しすぎています。
微小変化型ネフローゼ症候群では、過度な制限はせず、1.0〜1.1g/kg標準体重/日ほどを確保します。
0.8g/kgまで下げる設定は当てはまりません。

選択肢3. 急性腎障害(AKI)では、代謝性アルカローシスを認める。

これは酸塩基のバランスが逆です。
急性腎障害では、酸を尿に出す力が落ちて体に酸がたまります。
そのため認められるのは代謝性アシドーシスで、アルカローシスではありません。

選択肢4. 末期CKDでは、血中1α,25─ジヒドロキシビタミンD値が上昇する。

こちらも動きが反対です。
末期の慢性腎臓病では、腎臓で活性型ビタミンDを作る働きが低下します。
血中の活性型ビタミンD値は上昇ではなく低下します。

選択肢5. 尿路結石では、飲水量を制限する。

これは水分の向きが逆です。
尿路結石では、尿を薄めて石をできにくくするため、しっかり水を飲むことが勧められます。
飲水量は制限ではなく、むしろ増やします。

まとめ

腎臓の問題は「時期」と「病型」で見分けるのが近道です。
乏尿期の塩分制限、ネフローゼのたんぱく質量、AKIの酸性への傾き、末期の活性型ビタミンD低下がポイントです。
数値や方向を逆にした選択肢が並んでいるので、向きに注目すると整理できます。

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