管理栄養士 過去問
第40回(2026年)
問179 (応用力問題 問7)
問題文
K病院に勤務する管理栄養士である。
患者は、70歳、男性。妻と二人暮らし。数日前から食後に嘔吐を繰り返しており、食事が食べられなくなったため、近医を受診した。胃がんの疑いがあると近医から当院を紹介され受診し、内視鏡検査の結果、幽門狭窄を認める胃がんと診断され入院した。
身長168cm、体重55kg、BMI19.5kg/m2。血圧116/70mmHg。入院時の血液検査値は、総たんぱく質6.0g/dL、アルブミン3.0g/dL、Hb10.6g/dL。
患者は、入院の2週間後に胃亜全摘術を受けた。
手術後の経過は良好であり、4日目に1日5回の分食による食事が開始された。食事内容は、流動食から開始され、段階的に食上げされた。8日目の朝食は、5分粥食を7割程度摂取でき、昼食は全粥食が提供された。患者が昼食を食べ始めて30分経過し、8割程度を食べ終えたところ、動悸、顔面紅潮がみられ、腹痛と下痢を認めた。
4日目の食事開始前に栄養食事指導をしていたが、担当医師の指示により、夕食を提供する前に再度指導を行うこととなった。管理栄養士の発言として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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問題
管理栄養士試験 第40回(2026年) 問179(応用力問題 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
K病院に勤務する管理栄養士である。
患者は、70歳、男性。妻と二人暮らし。数日前から食後に嘔吐を繰り返しており、食事が食べられなくなったため、近医を受診した。胃がんの疑いがあると近医から当院を紹介され受診し、内視鏡検査の結果、幽門狭窄を認める胃がんと診断され入院した。
身長168cm、体重55kg、BMI19.5kg/m2。血圧116/70mmHg。入院時の血液検査値は、総たんぱく質6.0g/dL、アルブミン3.0g/dL、Hb10.6g/dL。
患者は、入院の2週間後に胃亜全摘術を受けた。
手術後の経過は良好であり、4日目に1日5回の分食による食事が開始された。食事内容は、流動食から開始され、段階的に食上げされた。8日目の朝食は、5分粥食を7割程度摂取でき、昼食は全粥食が提供された。患者が昼食を食べ始めて30分経過し、8割程度を食べ終えたところ、動悸、顔面紅潮がみられ、腹痛と下痢を認めた。
4日目の食事開始前に栄養食事指導をしていたが、担当医師の指示により、夕食を提供する前に再度指導を行うこととなった。管理栄養士の発言として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 食事に慣れるまでは嘔吐することもありますので、心配ありませんよ。慣れるまでこの調子で食べましょう。
- 食事を残してもかまいませんので、食べられる分だけ、もっとゆっくりよく噛んで食べましょう。
- 全粥食よりも消化しやすい5分粥食に戻します。
- 血糖値が低下した可能性があります。食事に補食を付けますので、食後1~2時間後に食べてください。
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この過去問の解説 (1件)
01
この患者は、胃亜全摘術後8日目に、
食後約30分で
動悸、顔面紅潮、腹痛、下痢
が出現しています。
これは早期ダンピング症候群の症状です。
胃切除後は、食物が急速に小腸へ流入することで、
腸管内への急激な水分移動や消化管ホルモンの変化が起こり、
動悸、発汗、顔面紅潮、腹痛、下痢、めまい
などが食後30分以内に起こります。
誤りです。
症状はダンピング症候群であり、このまま同じ食べ方を続けるよう勧めるのは不適切です。
正解です。
ダンピング症候群の予防としては、
ゆっくり食べる、よく噛む、一度にたくさん食べない(少量頻回食)
食べきれなければ無理に完食しない、
糖質の急速摂取を避ける(血糖上昇予防)
ことが基本です。
誤りです。
症状の原因は食事形態(5分粥か全粥か)ではなく、食べ方や一度に食べる量です。
症状のみを理由に食形態を戻すことは第一選択ではありません。
誤りです。
後期ダンピング症候群(食後2~3時間後に低血糖症状が出現)に対する対応です。
本症例は食後30分で発症しているため、
早期ダンピング症候群です。
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